2021.5.22 アルツハイマー型認知症
アルツハイマー型認知症は、認知症の約6割を占めていると言われています。脳の病気であるアルツハイマー病によって引き起こされる症状で、脳内に蓄積されたアミロイドβやタウタンパクなどの物質により、脳の神経細胞にダメージを受けて起こります。
現在、治療によって完治することはないとされており、詳しい原因はわかっていません。加齢のほかに、糖尿病や高血圧、あるいは頭部の怪我によってリスクが高まることが知られています。
また、若年性アルツハイマー病は、遺伝の可能性が高いとされています。
主な症状は記憶障害で、初期段階では、最近の記憶がおぼろげになり、同じことを何度も聞き返すといった症状が起こる場合があります。
進行すると、過去の記憶などにも障害が生じるのが特徴です。
さらに、妄想や、睡眠障害、幻覚、夜間せん妄(夜間に大声を出したり、暴れたりする症状のこと)、徘徊などが起こる人もいます。
症状が悪化すると、手足を動かすことができなくなって、寝たきりになることもあります。
次回のコラムでは、アルツハイマー認知症の次に多い脳血管性認知症についてご説明します。