2021.5.8 認知症は病名なの?
以前、認知症ともの忘れとの違いを説明しましたが、
実は、この「認知症」とは病名ではなく、特有の症状や状態を表す言葉です。
その症状や状態は以下のものを指します。
・何らかの原因によって、後天的な脳の障害が起こり、一度得た認知機能(記憶力等)が持続的に低下している状態
・認知機能(記憶力等)の障害によって、日常生活に支障をきたしている状態
認知症を引き起こす病気を原因疾患といい、それは多数存在しますが、認知症が進行する最大の原因は加齢です。
認知症には3つのタイプがあります。
①アルツハイマー型認知症
アルツハイマー型認知症は、日本人では最も多い認知症だと言われており、「アミロイドβタンパク」が脳の中に蓄積することが原因でおこります。
②レビー小体型認知症
レビー小体型認知症は、「αシヌクレイン」という特殊なタンパク質が蓄積することが原因で引き起こされます。
③前頭側頭型認知症
前頭側頭型認知症は、脳の前頭葉や側頭葉が委縮することが原因で引き起こされます。
次回のコラムでは、そんな認知症が起こる脳の仕組みについて簡単にご説明します。