2021.12.18 | 介護・介助の基礎知識 | 介護が必要な状態になる原因
今回のコラムでは、介護が必要な状態になる原因についてご紹介させていただきます。
まずは厚生労働省が発表したデータ(「2019年国民生活基礎調査」より)によると、
介護が必要な状態になる原因として多いのは、認知症や脳卒中、運動器の障害などです。
ほかにも、糖尿病や心臓病など、メタボリックシンドロームと関係の深い病気にも注意が必要です。
このような病気は、発症すると後遺症が残りやすく、症状が重い場合は寝たきりになることもあります。
また、病気や怪我以外に、加齢とともに心身機能が衰弱して、その結果介護が必要になることも少なくありません。
そして、介護が必要になる原因は、男女間でも差があります。
厚生労働省の資料(『平成 28年国民生活基礎調査』)によると、
要介護状態になる原因として最も多いのは、
男性の場合「脳血管疾患(脳卒中)」が全体の25.7%を占め、
女性の場合は「認知症」が全体の20.0%を占めています。
女性の場合、脳血管疾患(脳卒中)で要介護状態になった人の割合は11.8%だけで、
男性の半分以下の割合となっています。
男性と比較して、女性が要介護状態になる割合が増えるのは、「骨折・転倒」です。
女性の場合は「骨折・転倒」が全体の14.9%を占めているのに対し、男性の場合は6.7%しか占めていません。
これらはあくまで平均的なデータであって、実際にどんな病気や怪我で要介護状態になるかは個々人で異なりますが、
介護予防の点からも参考にしていただければと思います。
次回のコラムでは、介護が必要な状態の原因のひとつの脳血管疾患についてご紹介させていただきます。