2021.6.19 | 介護・介助の基礎知識 | レビー小体型認知症
認知症の中で3番目に多いレビー小体型認知症は、全体の4%を占めている認知症です。
脳の内部に、レビー小体と呼ばれるタンパク質の塊ができ、脳の神経細胞が減少することで起こる認知症です。
この認知症になると、幻視やパーキンソン症状が顕著にみられるようになります。
レビー小体の発生は、脳の年齢的な変化によるものと考えられており、70代以降の高齢者に多く見られます。
主な症状は幻視で、これに伴う妄想なども多く見られます。
例えば、実際にはいない人や小動物、虫などが見えるようになります。
また、転びやすくなったり、手が震えたり、動きが緩慢になったりする「パーキンソン病」を同時に現れるのも特徴です。
記憶障害もありますが、初期段階では、アルツハイマー型認知症に比べて記憶症状の程度が軽いケースが多いといわれます。
抑うつ傾向も見られるため、症状の初期ではうつ病と間違われることが多いのですが、穏やかにしていたと思ったら一気に興奮したり、錯乱状態になったりと、精神状態が大きく変動する場合があります。
年齢にもよりますが、初期状態から介助が必要となる後期の状態まで10年以内に到達するというのが平均的です。
次回のコラムでは、若年性認知症の種類についてご説明します。