2022.2.5 | 介護・介助の基礎知識 | 関節疾患について
今回のコラムでは、高齢者の関節疾患について説明させていただきます。
関節疾患とは関節が変形したり壊れたりすることで生じる病気のことです。
そしてこの関節疾患は、高齢者の方が介護が必要になる原因のひとつで、
厚生労働省の2019年の国民生活基礎調査によると、介護の必要になる原因の10.8パーセントを占めています。
その中でも発症数が多いのが「膝関節」で、厚生労働省が発表した『平成25年我が国の保健統計』によると、
レントゲン診断による患者数は国内だけで約2,500万人いらっしゃいます。
その次に症例が多いのは「股関節」で、発症すると日常生活が大きく制限されます。
関節疾患は、体のどの関節にも起こるものですが、膝関節と股関節における疾患の影響度はとても大きいものです。
初期の段階では、立ち上がりや歩き出しの時に痛みを感じる程 度ですが、
進行するにつれて、階段を上り下りするときや、歩いている途中にも痛むようになっていきます。
関節が変形する変形性関節症の場合は、関節の動く範囲が減少するようにもなります。
関節賞の予防には以下のようなものがあげられますので、
ぜひ参考にしてみてください。
・肥満気味の方はたいじゅうを減らす
・ひじやひざなどの関節を冷やさない
・同じ姿勢を続けない
・外出時にはクッション性のよい靴をはく
・正しい歩き方(ひざを伸ばしかかとから着地し、つま先で後ろへ蹴る)をする
・足元に不安がある場合は、ステッキを使う
次回のコラムでは、そのほかの介護が必要になる原因についてご紹介させていただきます。