2021.6.26 | 介護・介助の基礎知識 | 若年性認知症
最近、一般の方でもよく耳にするようになった若年性認知症について説明していきます。
若年性認知症は、その名のとおり、若い方の認知症ですが、40~64歳時の「初老期認知症」と、18~39歳時の「若年期認知症」をまとめたものを言います。
若年性認知症にはいくつか特徴があり、高齢者の認知症とは別に捉えられています。
若年性認知症となる頻度をデータで見てみると、10万人あたりで50~60人と考えられています。
この数値は高齢者に現れる認知症の1,000分の1以下です。
若年性認知症にはアルツハイマー型認知症が最も多くみられ、高齢者の認知症と比較すると前頭側頭型認知症や、脳血管性認知症、アルコール性認知症などの比率が高い傾向にあります。
中でも、前頭側頭型認知症のひとつに分類されているピック病が多く見られるのが特徴です。
一般的に認知症は、前頭葉か側頭葉前方部分に委縮が見られますが、脳の神経細胞にピック球が見られるものが、ピック病と呼ばれます。若年性認知症の症状は働き盛りの世代に現れやすく、男性が女性より多いのが特徴となっています。
認知症というと高齢者にだけ注意を向けがちですが、若年性認知症などのレアなケースもあるのです。