2023.1.14 | 介護・介助の基礎知識 | 施設入居を考えるタイミング
前回のコラムでは、在宅介護と施設介護のメリット・デメリットをご紹介させていただきました。
今回のコラムでは、施設入居を考えるタイミングについてご紹介させていただきます。
老人ホームへの入居を考えるきっかけとして多いのがおもに以下の3つがあります。
(1)要介護度が上がった
加齢や病気・ケガをきっかけに、より手厚い介護が必要となって施設入居を考えるケースが一般的です。
要介護度が上がるにつれて、介護の内容や質、必要な時間が増えていきます。その結果、家族による介護や居宅サービスだけでは、本人が快適に過ごすことが難しくなるからです。
(2)医療ケアが必要となった
一人暮らしをしていたり、家族の手助けだけで身の回りのことをこなせていたりした方も、病気やケガがきっかけに急に介護が必要になる場合が多く見られます。
痰の吸引や胃ろうの管理といった医療的ケアが必要になると、在宅介護でうまく対応できないことが多いため、看護職員のいる施設への入居が必要なケースが少なくありません。
医療的ケアは専門的なスキルや定期的な処置が必要であるため、医療的ケアに対応している施設に入居すれば、本人や家族も医療や介護の点で安心できます。
(3)認知症の症状が進行した
認知症は加齢による物忘れや感情の起伏が激しくなるといった初期症状から、やがて感情のコントロールが困難になる、幻覚症状や徘徊が始まる、といった症状が現れます。
認知症の症状が進行すると、生活に大きな支障をきたすため、在宅介護だけでは介護者の負担が大きくなってケアが難しくなります。
そのうち本人とのコミュニケーションも取りづらくなると、家族による介護は限界に近づくため認知症ケアに対応している施設への入居がおすすめです。
在宅介護から施設への入居を検討される際はぜひ参考にしてみてください。
次回のコラムでは、在宅介護の際の介護リフォームについて解説していきます。