2021.7.17 | 介護・介助の基礎知識 | 中核症状と行動・心理症状
これまで、認知症の種類を解説してきましたが、ここからは
認知症の症状は、大きく「中核症状」と「行動・心理症状」の2つに分けられます。
中核症状とは、認知症患者の場合、ほとんどのケースで現れる症状のことです。
アルツハイマー型認知症で言えば、ものを覚えられなくなる「記憶障害」、時間や場所がわからなくなる「見当識障害」などがそれに当てはまり、そのほかの認知症に関しては以下のものが当てはまります。
〇アルツハイマー型認知症
・記憶障害…物事を覚えられない
・見当識障害…日時や場所がわからない
〇脳血管性認知症
・実行機能障害…順序立てて物事を行えなくなる
・思考と行動が遅くなる
〇レビー小体型認知症
・幻視
・日によって症状の状態が変わる
〇前頭型側頭型認知症
・行動面や言動面で問題が起こる
それに対し、行動・心理症状(別名BPSD:Behavioral and psychological symptoms of dementia)は、その方の生活環境や性格、経験などが影響し、現れ方が1人1人異なります。
一般的に、認知症でみられることの多い行動・心理症状(BPSD)としては、抑うつや興奮などが挙げられます。
この行動・心理症状(BPSD)が顕著に現れるようになると、在宅の介護者の方の負担は大きくなってきます。
次回のコラムでは、中核症状について詳しく解説していきます。